大竹 いざツバメ斬りへ
開幕へ準備OK―。先発ローテ当確の広島・大竹寛投手(20)が、中日とのオープン戦(ナゴヤD)に登板。
(デイリースポーツonline)
5回を投げ1本塁打、3四球と内容的に不満を残しつつ、4安打2失点は何とか及第点。
直球も今季最速の147`をマークし、最終調整に確かな手応えを得た。期待の大きい3年目右腕。4月6日からの開幕2カード目(ヤクルト戦)に万全の態勢で今季のスタートを切る。
オープン戦最終登板。最高の仕上げではなかった。
スライダーが低めに決まらないなど制球は不安定。だが、先発ローテを託されている大竹は、ピンチで随所に粘り強い投球を見せた。
最大の“見せ場”は1点リードされた四回だ。
2本の安打と2つの四球で1点を失いなお、無死満塁。
打者は二回に左翼へ先制ソロを浴びた谷繁。
昨年までの大竹なら、このまま連打で大量失点もあった。
だが「とにかく今日は抑えたい気持ちがあった」と、強気な投球を見せた。
直球での真っ向勝負を挑み、最後は131キロのスライダーで空振り三振。
続く平井を見逃し三振、川相も中飛に打ち取り、最小失点で自ら招いたピンチを脱出した。
5回4安打2失点。
悪いなりにも、試合を壊さずマウンドを降りる力投だった。
「まだまだ力不足は感じますが、粘り強くは投げれたと思います。自分自身、そこそこの点数が付けられると思います」と大竹。
前回の15日中日戦から中8日。
その間も常に高い意識を持って調整は続けてきた。実戦を想定した投球練習では120球を投げる日もあった。
精神面でも前日23日に7回無失点と好投した先輩・河内に自ら電話し、激励を受け気を引き締めた。
すべては自分のため、そして先発ローテのため。3年目の若ゴイは身も心も確実に成長している。
山本監督が「スピードも出てきたし、大崩れはしない感じがするね」と話せば、
北別府投手コーチも「内容的にはよくないが、個々のボールはよくなっている」
とシーズンに向けての期待の言葉も口にした。
開幕の4月2日まであと9日。
大竹のシーズン初先発は、4月7日か8日のヤクルト戦が予想される
。 気の緩みはみじんもない。「開幕までモチベーションを高く保って練習していきたい」。 3年目の飛躍を目指す若ゴイは、チームを勝利に導く先導者として今シーズンに挑む。
(長谷川大輔)
2004.3.25.sun