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2004 news
2004.4.21
.thu

大竹耐えて初完投
(中国新聞)
ヤクルト―広島5回戦(広島3勝2敗、18時21分、神宮、一万四千)

広 島230002000―7
ヤクル000000100―1

▽勝 大竹4試合2勝
▽敗 マウンス2試合2敗
▽本塁打 石原2号2(河端)

  ●…広島の大竹が1失点でプロ初完投。スライダーが切れ、適時打を許さなかった。
打線は一回に前田の右前打などで先制。
二回はシーツ、前田の適時打で加点し、六回は石原が2ランを放った。
ヤクルトはマウンスの不調が誤算。

▽一球一球 魂を込め

 心を込めて、投げ抜いた。
大竹は、プロ初完投勝利を収めた喜びを右腕に込め、力いっぱい突き上げた。
「投げ切れました。声援に応えられてうれしい」
連敗を阻止したヒーローは、初々しい笑顔を浮かべ、左翼席からの温かな拍手に何度も頭を下げた。
 ピンチをしのぎ、ベンチへ駆け戻る姿がさまになりつつある。
四回以降は毎回走者を出すが、失点は七回に併殺崩れで許した1点だけ。
「走者を背負ってからが、ピッチングですから。打者に向かっていく気持ちだった」
打球直撃のアクシデントを乗り越え、ヤクルト打線を抑えた。

 味方打線の大量援護に加え、スタンドからも力をもらった。
左翼席に高校時代の友人を招待し、三塁側には力投を見守る両親の姿があった。
遠征初日に埼玉県の実家へ立ち寄り、今季1勝目のウイニングボールをプレゼント。この日は、マウンドで「感謝の心」を表現した。

新調した帽子には「心」の一文字。
「一球、一球、心を込めて投げていきたいんです」
気持ちの詰まった139球は、たくましく成長を遂げている証しである。(山本)

▽前田、開幕17試合連続安打 球団新

 前田が一回二死一、二塁で右前に先制打を放ち、開幕から17試合連続安打の球団新記録を達成した。
二回にも適時打して4打数2安打、2打点。
大竹の初完投勝利を後押しした。
「それよりも大竹がよう投げた」と、打球直撃のアクシデントを乗り越えた大竹のマウンドを褒めた。
「あれだけ熱投したら、勇気を与えてくれるよ」と若い投手の頑張りを喜んだ。

2004.4.21.thu